どうということは、ないのに、何とはなしに妙に記憶に残る音楽というものがある。
妙に気になっていて、メロディーも歌詞もはっきりと憶えている。
「さよなら、初恋の人、微笑んで言える
が、改めて想い出そうとしても、その歌っていた人の顔は思い出せない。
当時、そろそろ、その人気に翳りの見え始めたスター誕生で、デビューの機会を得た彼女!
想い出せば、当時日曜11時に放映されていた、おばけ番組「スタ誕」!
朝10時は、フジの「君こそスターだ!」
決して、崩れることなく、永遠と思われた、これらの時間は全て消え失せてしまった。
そして!、そのような時代の変化の中、アイドル製造養成所出身の彼女は敢然とそれに立ち向かうかのように(実際は、アイドルとして売り出すのは辛いってことだったろうが)、新進気鋭の「尾崎亜美」作詞・作曲のこの曲でデビューを果たすこととなった。
「尾崎亜美」と言えばバリバリ、メルヘンチック路線!というのが自分のイメージだが、この曲は前向きで明るく爽やかなイメージであり、とても素晴らしい楽曲であると思う。
そう考えると非常に大きな役割を担った彼女は、その後パートナーを細野晴臣氏に変えてテクノ路線に挑むが鳴かず飛ばず!
自分にとっては、この「パステル・ラブ」も、そんな存在である。
少女時代に別れを告げる
道標などいらない。もう振り向かない
長いこと 待たせて御免なさい。。。」
この曲で、1977年にデビューした金井夕子にとっては、唯一と言ってもよいヒット曲が、この「パステル・ラブ」である。
はっきり言って、アイドルとしてやっていくには、ちょっと辛い存在であった。
バリバリのアイドル路線しか、存在し得なかった「スタ誕」としては、異例!当時、注目を集め始めたニューミュージックテースト路線で売り出されることとなる。
当時、「スタ誕」出身歌手と言えば、審査員でもあった、都倉俊一や森田公一と言った、バリバリ、アイドル専門作詞家、作曲家の楽曲提供を受けデビューするのが当然であった。
当時、1週間に唯一の休みである日曜の娯楽を担っていたんだよなあ。
今では、定番!を通り越した「あっち向いてほい」も、この番組が火付け役!
11時からは、この「スタ誕」!
ちょっと間をおいて「コッキーポップ」
そして「TVジョッキー日曜大行進」
思えば、この頃、まず見なくなったのが「君こそスターだ」!
で見ていたのが「東京12チャンネル」(番組名は記憶なし)
日曜の朝早くから、Bow Wowだ、甲斐バンドだ、チャーだ、ゴダイゴだ!なんだと思いっきりディープなロック番組を提供し、ギターに熱中し始めた兄と共に見ていたのでした。
提供のCMに出ていた高中の鮮やかなギタープレイは今でも新鮮に頭に焼き付いているのであった。
その後、80年代に入っていくと、松田聖子などアイドル歌手への楽曲提供も多くこなし成功を収める尾崎。
来生姉妹→薬子丸など、ニューミュージック歌手→アイドル歌手への楽曲提供ブームへの先駆けとなる存在でもあった。
今では芸能界を去り、静かな人生を過ごしているのでしょう。