雙六エクスタシー
渋谷公会堂
2003.8月23,24日


[序]

数日前までの冷夏による涼しさが、嘘のように。うだるような猛暑の中。渋谷公会堂へ。5時近くというのに一向に気温が下がる気配はない
ツアーグッズ販売は既に始まっていた。
目的のものの中で「舞踏扇子」は場内のみでの販売。ということで、某タ○レコへ涼みもかねて退散

開場の6時になって会場へたどり着くと。既に長蛇の列。
これが、これからの「舞踏扇子」苦戦の始まりとなる(結局買えなかった)
入場を果たしてみれば既にグッズ売り場は長蛇の列。到底並ぶ気にはなれず断念。

[本編]

初日の席は1階席の後方。しかしほぼ中央の位置でまずまず。
前方PA席の後ろは、関係者席に割り当てられているようで、関係者等が陣取られお兄ちゃんの姿も見受けられた。
BGMは和の雰囲気。開演予定時刻になって「鈴の音」が。場内静まり返る。が、BGMは続く。

予定時刻を15分近く過ぎたところでBGMが大きく変わり、大音響になっていく。
そして、メロディが流れ。始めの曲は「罪と罰」
ライブ・ツアーが始まる前。今回の雙六では、どのようなライブになるのであろうか?と思っていた。
「加爾基 精液 栗ノ花」のイメージを引き継ぐのかという予想に対して、東京事変のメンバー発表。
正直、予想しかねていたが、この選曲で見えてきたような気がした

緞帳が上げられ。林檎ちゃんの姿が見える。
薄い色(白に近い)の豪華な振袖である。水色などの縞模様が見え、右袖には雙六のマークがある。オリジナルの衣装のようである(*1)。

喉付近の手術を行ったということで、若干の不安はあったが林檎ちゃんの声には伸びがあり安定している。
6曲目の「すべりだい」が、始まると場内が揺れんばかりの、どよめきが起こる。確かに、今までには無かった選曲。
自分にとっての壷は12曲目。お嬢の「港町十三番地」を唄う。うまい。そしてひばり節を彷彿とさせるような節回し。
絶妙である。内心ほくそ笑む。が、しかし回りの人は、ほとんどこの曲のことを分かっていない。
隣の席同士で話をする人がやたらと多い(半数近く)。そしてなんだか分からないけど無理やり乗っているのが、はっきりと分かる人多数。

途中のMCでのやりとり。

「遠くから、来られた方は?」(林檎ちゃん)
「清水」(とあるお客さん)
「あ、あの草薙の?私も以前に住んでいたことがあります」(林檎ちゃん)
「知ってる!」(とあるお客さん)
「あ、詳しい」「○×小学校通ってました」(林檎ちゃん)
「知ってる」(とあるお客さん)
「怖い〜」(林檎ちゃん)。場内笑いに包まれる。
珍しい、清水トークでした。嘉穂劇場近くから来られた方もいました。

渋谷のみ。他の会場とは違う部分もありました。
「ギブス」後、袖に下がる林檎ちゃん
え、まさか、もう終わり?と思ったら、「本能」が始まる。そして拡声器を手に林檎ちゃんステージに再登場!(つまり拡声器を取りに行ったのでした)
またしても、袖に下がる林檎ちゃん。ん、終わり?と思ったら「迷彩」のメロディ。番傘を手に林檎ちゃん再登場。
間奏で後方へ振りかえり傘を畳もうとする林檎ちゃん。しかし、その際、しこたまマイクに傘をぶつける。
この後に、定番!歌舞伎町の女王。これ以降の公演ではこの部分の曲順も変更となり、本能でも袖に下がることはなくなります。
本編最後は「茎」日本語の歌詞で唄う。転調の部分は絶妙。最後まで安定したボーカル。精神的にも余裕があるように見受けられた

そしてアンコール。すぐには出てこない。5分ほどたった頃にようやく東京事変のメンバーが登場。浴衣からTシャツに着替えている。
そして、登場した林檎ちゃんはワンピ姿。
「Mr.wonderful」は落ち着いた雰囲気で、しっとりと。
この曲が来る。ということならまだある。と思っていたら「正しい街」
やはり、林檎ちゃんを愛する心の原点が、この曲にあることを思い知る。

ああ、終わった。

と思ったが。場内の照明は点灯しない。鳴り続く拍手
三度登場の林檎ちゃん。2度目のアンコールに感動
「おだいじに」をしっとりと。CDのものよりキーを下げて唄う。
ピアノのメロディに合わせるためにキーを下げたのか。。でも、これまたしっくりとくる良いものなのでした。
「おだいじに」を最後に会場を去る。これもまた素晴らしい演出。
約3年振りの実演ツアーは、こうして無事スタートを切る。
何よりも林檎ちゃんの安定したパフォーマンスに安心すると共に、その成長を感じさせたのでした。

[番外]

この会場では、機材にも他の会場とは若干違う部分がありました。
渋谷の結果をふまえて、以後の会場で変更をしたのかも
が、しかし何せ時間が経ってしまい、記憶に不安ありです(@_@)
こんなことなら、すぐに書けば良かった 渋谷では、デューセンベルグ2台の他にフェンダー・ストラトキャスターのジミヘン・トリビュートモデルを使用していました。
正しい街で使用していました(と、記憶)

ヒラマ氏後方のギター・アンプはVOXでした
(FENDER USAは使用していない)

林檎ちゃん後方のギターアンプは「FENDER USA」のTWEEDでした。
つまり後にヒラマ氏が使用したもの。種類は多分bassman。ビンテージものの復刻版です
これ以降、林檎ちゃんはboogie(30W)+白VOX(15W)の組み合わせとなります

[2日目]

2日目は、「今日こそは舞踏扇子」と思い、早く開場待ちに並ぼうと5時に会場に到着。
が、考えは甘く、既に長蛇の列。結局、舞踏扇子は売り切れでありました。

2日目の席は1F10列目程度でしたが、左端の方(ヒラマ氏の前)
開演予定時刻より約10分遅れての開演。
昨日と同じように、「罪と罰」から(当然だけど)
林檎ちゃんの衣装は昨日と同じ振袖。昨日と異なる位置であるので、オペラ・グラスにて食い入るように見つめる。
すると、左隣の方に肩を叩かれる。両手を合わせてオペラグラスを指差していたので、ちょっとの間お貸ししました。

昨日と同様に、声に伸びはあり、ボーカルは安定している。
6曲目の「すべりだい」は昨日、同様大反響。会場が、どよめきに包まれる。
「港町十三番地」の反応も昨日と同様であった。が、右隣の人物が五月蝿くて、これは痛かった(笑)

この日もまた、MCで「くるっと回って」くれた林檎ちゃん
これ以降の公演でも、この回転は定番となりました
「お着物が素敵」の声に
「ありがとうございます」の丁寧な挨拶
「らくやで作っていただきました。杉山さんに」
「是非、行ってみてください」。。と言っておられました。

そして「迷彩」では。昨日の教訓も利かず、またもや、しこたま傘をマイクにぶつける。しかも昨日より激しく(笑)
マイク倒れなかったのは軌跡です

やはり、「茎」は秀逸。何よりも林檎ちゃんのボーカルが最後の曲まで安定していて聴いていて非常に素晴らしいものでした。

2回目のアンコール「おだいじに」を以って、無事渋谷2daysは終了。
胸一杯の感動を抱き、会場を後にするのでした。

[2日間の総括(大袈裟)]

この2日間での東京事変に抱いたイメージ

[セットリスト]

1.罪と罰
2.真夜中は純潔
3.ドッペルゲンガー
-MC-
4.おこのみで
5.意識
6.すべりだい
7.黒いオルフェ
-MC & メンバー紹介
8.依存症
9.丸ノ内サディスティック
10.警告
11.とりこし苦労
12.港町十三番地
13.ポルターガイスト
- MC -
14.ギブス
15.本能
16.迷彩
17.歌舞伎町の女王
18.茎
- ENCORE 1
19.mr.wonderful
20.正しい街
- ENCORE 2
21.おだいじに


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