武 蔵 花 暦 2

武蔵学園記念室編

武蔵花暦1 桜  花 青 葉・若 葉 名 木・大 木 実 生・ 種
紅 葉 14年 紅 葉 15年 紅 葉 16年 紅 葉 17年 自然観察写真

アジサイ(紫陽花) ユキノシタ科 6月下旬 園芸種か?(図書館棟南)

花の拡大




サルスベリ( Lagerstroemia indica) 8月初旬〜。原産地 中国。花期が長いことから百日紅ともいわれる。幹周り60cm。(千川通り沿い)

この白花のものは幹周り1m、樹高12m。満開を見るには校舎の2、3階からがよい。(千川通り沿い)




ヒガンバナ(彼岸花・石蒜)。ヒガンバナ科の多年草。カミソリバナ、曼珠沙華。捨子花等とよばれる。9月下旬。田の畦、墓地など人家に近い草地に自生。有毒。(高校校舎脇)

シロバナマンジュシャゲは形態はヒガンバナに似ているが、花被片はいちじるしく反り返らず、葉もやや幅が広い。人家に栽培されるが、九州と済州島に自生ががあるといわれる。ショウキズイセンとヒガンバナとの雑種であるという。(高校本部棟前)




キンモクセイ(金木犀)。(Osmanthus fragrans var. aurantiacus)モクセイ科。10月初旬の開花。中国原産の観賞用植物。古くから庭木とされる。幹周り65cm。

雌雄異株。日本のものは雄株で結実しない。写真は拡大したもので、橙黄色の強い芳香をはなち秋の訪れをつげて、小花多数を開いているところ。漢名 丹桂(千川通り沿い)




ギンモクセイ(銀木犀)。モクセイ科。10月初旬の開花。中国原産の観賞用植物、古くから庭木とされる。葉はキンモクセイより鋸歯が明瞭小白花を歯の付け根に叢生、芳香をはなつ。雌雄異株。幹周り80cm、樹高約8m。漢名 銀桂(3号館北西)

茶の花(Camellia sinensis)10月初旬。ツバキ科の常緑低木。果実は開花の翌秋に成熟する。中国南西部雲南地方の温・熱帯原産。日本には平安時代の初期に渡来した。茶の文化が発達するのは鎌倉時代から。4月頃からワカバを採集し、煎茶にする。(濯川一の橋脇)






サザンカ(山茶花)。(Camella sasanqua)ツバキ科。11月開花。自生種は沖縄や九州やその周辺諸島、四国の西南部に分布している南国の木とされている。ツバキの仲間だが、五枚の花びらが平らに開き、ばらばらに散る。雄しべが合着しないこと。香りがあることで区別できる。ツバキと同じように種から油が取れ、葉をお茶の代品として用いたという記録がある。

日本原産とし、ツバキとともに冬をいろどる花木の代表で、江戸時代の元禄期頃から同好者により改良されてきた古典的園芸植物で現在約300種の品種があるといわれる。また日本と気候がにているオーストラリアやニュージランドで重弁のものや大輪のものが生み出されている。これは園芸種か。(3号館北、濯川沿い)




ヒイラギ(柊)。(Osmanthus heterophyllus)モクセイ科。10月下旬。原産地 日本、台湾。葉は光沢あり、縁には先に鋭いとげになった切り込みがあるが、老木になると写真のように葉の縁がなめらかになる。白色の小花を密生、佳香を発する。幹周り地表で75cm。(守衛所脇)

カリン。バラ科の落葉高木。11月10日。中国原産。古く日本に渡来した。樹皮は毎年剥脱し、幹に青褐色の雲紋をあらわす。春に淡紅色五弁のの花を開くという。校内には樹高の高い2本あり、幹周り95cmと90cmで、特に写真のものは樹高10mに達し、下から開花を見ることはできないが、毎年数個の実をつけ、晩秋の風物詩ともなっている。写真のように果実はグリーンから黄色となり、甘い芳香をはなつ。木化して生食はできないが、疲労回復や咳止めに効果があるため、水煮や砂糖漬、ジャムやゼリー、また漢方薬として利用されている。長野、山梨、山形県などで栽培されている。記念室では、氷砂糖と焼酎に漬け、かりん酒を作っている。(大講堂前)







シロマユミの実(真弓)。(Euonymus sieboldianus)ニシキギ科。12月10日。原産地 日本、中国。葉はすっかり落ちて、一週間前にはピンクの実はまだ種をもっているものもあったが、9日の雪の後では実は四つに裂けて、種はすべて落ちてしまっていた。木はよくしなりところから、むかしはこの木で弓をつくったという。(千川通り沿い)

ミツマタのつぼみ(三椏、三叉) Edgeworthia chrysantha ジンチョウゲ科。中国原産。12月初旬。春には甘い香りの黄色の花をつける。まだ葉は残っているが、花のつぼみはすっかり準備万端で少しづつ大きくなっている。この木の名は花を付ける枝が三つに分かれるところから、だれでも一度見たら名前は忘れないだろう。昔から楮とともに樹皮の繊維は和紙の原料となっている。(図書館南)







ロウバイ(蝋梅)。Chimonanthus praecox ロウバイ科。平成15年1月15日。原産地は中国。日本には江戸時代初期に渡来したと言われている。落葉性の低木で、幹は叢生し葉は対生で卵形で長く尖っている。花が蝋のようだからとか、朧月(陰暦12月)に咲くことから来ているとも言われる。花弁は下向きに開いて、色は薄黄色で中央部が紫。ほのかに香りがあり、一見すると地味だが素朴な感じを醸し出している。蕾を乾燥させて煎じ咳止めや解熱の漢方薬となるという。このロウバイはもと講堂裏の隅に自生していたものを見つけ、現在の高校事務棟前に移植したもの。

素心蝋梅。1月24日。これは花や中心の黄色もあざやかに濃く、一見すると、花は蝋細工のように見える。園芸種で、梅に近い香りが強い。近隣の民家の庭先に咲いているものを撮らしていただいたもの。







ミツマタの蕾。1月24日。前記のミツマタは葉がすっかり落ちて蕾が少しづつ大きくなつてきている 。

センダン(栴檀)の実。Mwlia azedarach var. subtripinnata センダン科。1月15日。原産地は日本、中国。センダンは校内に数本あり、この木は7、8年前にはまだ小木であったが、濯川一の橋の西堤にあり、日当たりも良く、急速に成長しており、高さ10m以上、幹周りは130cmある。「せんだんは双葉より芳ばし」のセンダンは香木の白檀のことで、センダンには香りはない。関西では夏にはクマゼミが多数集まる木でもあるという。京都では、平安時代に東獄門の脇にあったこの木に罪人の首を晒したことから、不吉な樹と嫌われてきた。地方によっては端午の節句に枝を菖蒲とともに屋根にほして厄除けするともいわれる。樹皮や果実が駆虫、殺虫剤などに用いられるという。初夏の頃、薄紫の小花をいっぱいに付け、緑陰に涼やかさをもたらしたが、今は青く澄む冬空に名残の実が映えている。



トップ

1